d_689802 【悲報】勇者なかなか旅立てず。〜魔王より手強いセレスティア先生のエッチ授業〜
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オレ、勇者ゼオンは、これまで数々のヤバい試練を乗り越えてきた。
ドラゴンを倒し、死霊術師をぶんなぐり、果ては異世界まで救ってきたんだ。
故郷アレミア大陸は魔族に半分以上を占拠されてるけど、「勇者が現れる」って伝承を信じて、みんながオレに希望を託してくれてる。
だから、いよいよ魔王討伐の旅に出るって時に、胸は期待でいっぱいだった。
だけど、師であるセレスティア先生は言ったんだ。
オレにはまだ足りないものがあるって。
それが、魔王の最大の魔法「淫魔」に対抗するための「女性耐性」だって言うんだ。
淫魔ってのは、性欲を刺激して人間を操る恐ろしい魔法らしい。
先生は、女性耐性を得るには「女性経験を積むしかない」って言うなり、オレの目の前でまさかの行動に出た。
ローブを脱ぎ捨てて、完璧な裸体を晒したんだ。
先生の突然のキス、そして優しく触れてくる手に、オレは初めて感じる快感と同時に頭の中はパニック状態だった。
羞恥心と興奮で理性を失って、あっけなく絶頂しちゃって……。
先生は、こんなんじゃ魔王の淫魔になんて対抗できないって言い放ち、これから「特訓」を始めるって宣言した。
マジかよ……。
この前代未聞の「女性耐性」特訓、オレは一体どうなっちまうんだ?
魔王討伐の旅は、とんでもない方向へ転がり始めたみたいだ。
総字数
約105,000字(読了時間
約3時間30分)
※パッケージ画像のみAIを使用しています。
〈本文より冒頭部分抜粋〉
開幕!
勇者の「女性耐性」特訓
「よくぞ数々の試練に打ち勝ってきましたね、ゼオン。
わたしは、あなたのことを誇りに思いますよ」
オレの目の前には、薄い金の髪を陽の光に透かし、まるで月の雫を宿したかのような瞳を持つ若い女性が立っていた。
彼女の唇が優雅な弧を描き、微笑みかけてくれる。
その柔らかな声は、長きにわたる厳しい修行の日々を駆け抜けたオレの心を、温かく包み込んだ。
オレは晴れがましい気持ちでいっぱいだった。
胸の奥からこみ上げてくる熱い思いは、決して抑えきれるものではない。
そうだ、とうとう、これでオレも旅立つことができるのだ。
大陸に巣食う闇の根源――魔王を倒す、その旅に!
「絶対に、オレが魔王を倒します。
レブリスはオレが守ります!」
力強く宣言するオレの言葉には、揺るぎない決意が込められていた。
レブリスというのは、オレが生まれ育ち、そして愛してやまない大陸の名前だ。
この平和な大地に、突如として別の大陸から魔族が攻め込んできたのが、今から遡ること100年前。
その長い100年間で、レブリスは、実に3分の2が恐るべき魔族の手に占拠されてしまった。
しかし、レブリアン――レブリス人――たちは、絶望の淵にあっても決して希望を失ってはいなかった。
「絶望の闇が世界を浸すとき、正義の光を灯す勇者が現れる」
この古くから伝わる伝承を信じ、レブリアンは、代々、勇者の素質がある若者たちを大切に育ててきたのだ。
オレもまた、その一人として、幼い頃から厳しい鍛錬を積んできた。
「しかし、これまで、その素質があると思われていた者たちは、みな返り討ちに遭いました」
先生の言葉に、オレはぞくりと背筋が凍るのを感じた。
そうだ、その通りなのだ。
オレよりも遥かに優秀であろうと思われていた諸先輩方が、数多の期待を背負いながらも、軒並み生きて帰らなかったという事実。
彼らの無念を思うと、胸が締め付けられるようだった。
もしかしたら、オレも彼らと同じ運命を辿るのかもしれない。
そんな一抹の不安が、脳裏をよぎった。
それでも、オレはやるしかない。
故郷を守ることを決めた、あの幼い日から、オレは勇者になることを夢見てきた。
そのために、我ながら、正気の沙汰とは思えないようなヤバげな試練に、真正面から打ち勝ってきたのだった。
天空を覆うほどの巨体を誇る最恐のドラゴンも打ち倒した。
夜の帳に紛れて蠢く怪しげな死霊術師もぶんなぐった。
さらには、時空の狭間を越え、異世界転移して、見知らぬ別世界まで救ってきたのだ。
これほどまでに、入念な準備をしてきたのだから、もう絶対に大丈夫なはずだ!
「今日まで本当にありがとうございました。
セレスティア先生!
オレは必ず、魔王を倒します!」
オレが決意を込めて言い放つと、先生は、しかし、どこか悲しげな顔をして静かに首を振るのだった。
その表情には、普段の凛とした厳しさとは異なる、深い憂いが宿っていた。
「あなたは確かに強くなりました。
しかし、まだ早いのです」
「え!?」
先生の予想外の言葉に、オレは思わず声を上げた。
これだけ、想像を絶するような数々の試練を乗り越えてきても、まだ足りないなんてことがあるのだろうか?
ていうか、異世界まで救ってきたんだけどなあ、と心の中で呟く。
「最後に一つだけ、あなたが身に着けるべき耐性があるのです」
「お言葉ですが、先生……オレは、地水火風のエレメンタル耐性は、もちろんのこと、毒・闇・しびれ、立ち眩み、そして、小指の先をタンスの角にぶつけたときの尋常ならざる痛みにいたるまで、ありとあらゆる耐性を身に着けたはずです」
オレは、これまでの修行の成果を先生に訴えた。
もはや、この世にオレを苦しめるものなど存在しないと、自負していたのだ。
「もう一つだけあるのです」
先生は、オレの言葉を遮るように、静かに、しかし断固たる口調で言った。
「なんですか、それは?」
オレの問いに、先生は一瞬、ためらうような素振りを見せた。
だが、すぐに意を決したかのように、おもむろに、身に着けていたローブを脱ぎ出した。
柔らかな布地がはらりと音を立て、純白の肌が露わになる。
「…………ん?」
予想だにしなかった先生の行動に、オレは戸惑いを隠せない。
「せ、先生、何を……」
「黙っていなさい」
先生の強い口調に、オレは反射的に横を向いた。
なにせ、ローブの下は下着姿なのだ。
師の半裸を見るのは不敬であるという気持ちからだけど、いや、それ以前に、単純に恥ずかしかった。
横を向いたものの、人間の視界というのは、案外に広く、オレは日々のトレーニングによって視界を広げるなんてこともやっていたから、先生の半裸の一部が、いやでも視界の端に映り込んでしまった。
「こっちを向きなさい、ゼオン」
優雅な足取りで、近づいてきた先生が言った。
その声には、有無を言わさぬ威厳が感じられる。
師の言うことに従わないのもまた不敬に当たる。
そうだよね?
ということで、オレは、おそるおそる先生の方を向いた。
そこに立っていたのは、ブラジャーとショーツという、普段の厳格な姿からは想像もつかない軽装の先生だった。
その半裸体は、まるで光を放っているかのように神々しく、部屋の空気が一瞬にして浄化されたような錯覚に陥った。
出るところは豊かに盛り上がり、くびれるところはしなやかにくびれた、まさに絶妙のプロポーション。
先生の正確な年齢は知らないけれど、その瑞々しい肌艶や張りのある肢体から、20代の後半くらいだろうか、とオレは勝手に推測した。
「ゼオン」
先生の声に、オレはビクッと体を震わせた。
視線は、つい先生の乳房の谷間に引き寄せられてしまう。
慌てて視線を持ち上げ、先生の顔へと向けた。
先生は、ほんのりと頬を染め、どこか恥ずかしそうな表情をしていた。
こんな先生の顔を見るのは、オレが弟子になって以来、初めてのことだった。
その可憐な姿に、オレの胸は高鳴る。
「これがあなたが最後に身につけるべき耐性。
女性耐性です」
先生の言葉に、オレは呆然とした。
「じょ、女性耐性……?」
「そうです」
先生は、真剣な表情で頷いた。
しかし、オレの頭の中は混乱でいっぱいだった。
女性耐性とは一体何のことだろうか?
今まで培ってきた、どんな耐性とも違う。
「………………」
「…………」
「………………」
「…………」
沈黙が支配する空間で、オレの脳はフル回転していたが、まったく理解の糸口が見つからない。
「あの、先生……」
意を決して、オレは口を開いた。
「何ですか?」
「何をおっしゃっているのか、分からないのですが」
オレの素直な疑問に、先生は小さくため息をついた。
「そうでしょう。
しかし、これは真面目な話なのです」
どう見ても真面目とは思われないような、下着姿という格好で先生が言った。
いくら先生の言葉とはいえ、下着姿でシリアス気取られても、さすがに信じがたい。
「先ごろ、魔王の最大の魔法が『淫魔』であるということが判明したのです」
「淫魔……!?」
オレは、思わず身を乗り出した。
魔王の魔法というと、邪悪な黒魔術や強力な召喚魔法などを想像していたが、「淫魔」という言葉は予想外だった。
「そうです」
先生は重々しくうなずいた。
その表情は、先ほどまでの恥ずかしげな様子から一変し、真剣そのものだった。
うなずかれても、と困惑するオレに、先生はさらに説明を続けた。
「人間の性的な欲求を掻き立てて、自在に人間を操る魔法です」
先生の説明に、オレは衝撃を受けた。
そんな恐ろしい魔法が存在するとは、想像だにしていなかった。
「そんなものが……」
「あるのです」
「それに対応する力を身に着ける必要があると?」
「その通りです」
オレは、先生の見事な胸の谷間に落ちそうになる視線を、何とか必死で先生の瞳へと戻した。
先生の目は、普段の厳しさの中に、どこか憂いを帯びていた。
「そのためには、女性経験を積むしかありません」
「女性経験って……」
オレの声は、上ずっていた。
女性経験という言葉の意味は理解できるが、それがなぜ魔王との戦いに必要なのか、どうしても結びつかない。
「女性の体について学び、その色香に惑わされないようにするということです」
先生の言葉に、オレの頭の中はパニック状態だった。
女性の体について学ぶ?
色香に惑わされないようにする?
それはつまり……。
「えっと、ぐ、具体的には……」
震える声で、オレは具体的な方法を尋ねた。
「女性と交わるのです」
先生は、一切の躊躇なく言い放った。
その言葉は、オレの脳天に雷が落ちたような衝撃を与えた。
「交わるって……コミュニケーションを取るということですか」
オレは、最後の望みをかけるように、控えめに尋ねた。
しかし、先生の返答は、オレの淡い期待を打ち砕くものだった。
「ある意味では」
そう言うと、先生は、残っていた上下の下着をゆっくりと脱いだ。
布地がひらりと舞い、オレの目の前に、まさに神々しいばかりの裸体が現れた。
そこにあったのは、まるで名工によって丹念に彫られた彫像のような、完璧なまでに均整の取れた女体だった。
先生のしなやかな曲線美、なめらかな肌、そして豊かに膨らんだ胸が、目の前に広がっている。
その圧倒的な美しさに、オレの興奮は瞬く間にマックスになった。
さっきからムズムズとしていた股間が、一気に硬くなるのが、はっきりと分かった。
「こんなことをするのは、わたしとしても本意ではないのです。
しかし、これ以上、勇者を、そして、愛弟子であるあなたを死なせるわけにはいきません」
先生は、そう言って、ほんのりと頬を染めた。
その表情には、覚悟と、そして深い悲しみが混じり合っていた。
そうして、先生はゆっくりと、オレに近づいてきた。
先生は、男のオレと同じくらい背があって、すらりとした細身の体つきをしている。
その細身の体がオレに近づき、先生の顔がオレの顔に寄るようにした。
甘い花の香りが、オレの鼻腔をくすぐる。
オレは、まるで金縛りにでもあったかのように、動けない。
先生の吸い込まれるような瞳に見つめられ、ただただ時間が止まったようだった。「先生のまつげ、ながー」などと、場違いなことを考えていると、ふいに、オレは先生の柔らかい唇を、自らのそれに受けていた。
恥ずかしながら、それがオレのファーストキスだった。
勇者になるための試練に忙しすぎて、カノジョを作ることもできなかったわけだ。
突然の出来事に、オレはパニックに陥りかけた。
どういう脈絡か分からないけど、先生がオレにキスしてきたのだから、そうなるのも当然だった。
もっど見せる
情報
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品番
d_689802
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ページ数
135
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発売日
2025.10.25